2023/02/14 17:00
前回2つの記事で、
・Tシャツ一枚を製造するのにも地球環境と途上国の人々に大きな負荷がかかっている
・「大量生産→大量消費→大量廃棄」をやめて「適量を生産→要る分だけ購入→着なくなった服を循環させる」というシステムに変えていかなければいけない
とお伝えしました。
その新しいサイクルを実現させるために、まず私たちがしなければいけないことは、
「縁あって手元に来た服を大切に長く着る」
ということです。
さて、「長く着る」といっても、具体的にどれぐらい長く着ればいいのでしょうか?
環境省は、「1年長く着ましょう」と提唱しています。それだけで日本全体で4万トンの廃棄量を削減、24%の環境負荷が減らせるそうです。…と、数字で言われてもピンときませんが、
「いつものサイクルより1年長く着れば、確実に環境負荷が減らせる」
そう心に留めておきたいです。
では、Tシャツならどのぐらい長く着れば良いでしょうか。TARROW TOKYOのリサーチによれば、7割の人がTシャツを買ってから3年未満で捨てているので、「Tシャツなら4年」が目標になるかと思います。
ただ、毎日のように着るTシャツだと、4年もたせるのはさすがに難しいと思います。
サステナブルな暮らしを提唱しているYouTuberのサチコさんは、「服を100回着よう」をコンセプトに、100回着られる服をプロデュースされています。毎日のように着るTシャツであれば、年数にこだわらず、「100回」というのが、ひとつのめやすとなりそうです。
これを書きながら、私はTシャツを何回着ているだろう?と考えてみました。
夏の半袖Tシャツで考えてみると、週2回×3ヶ月間着るとして、1シーズンに24回着ている計算になります。100回着ようと思ったら4年かかります。やはり、「4年」という数字には説得力がありそうです。
そもそも、Tシャツの寿命はどのぐらいなのでしょうか。Tシャツには、国が「最低限この期間は品質が保たれるように作りなさい」と定めた年数があり、その法定耐用年数が2年だそうです。縫製や生地にもよりますが、一般的なTシャツの寿命は2~3年、洗濯回数でいえば80回だといいます。
ということは、プラス1年、もしくは100回着るには、それなりの工夫が必要になります。それは、
1.長持ちする上質な素材と飽きのこないデザインを選び、
2.大切に洗濯・保管し、
3.リペアしながら着ること
です。
あなたは、1枚のTシャツを何回着ていますか?そのTシャツをいつもより1年長く、もしくは100回着ることを目標に、長く大切に楽しんでみませんか?
次回の記事では、「新しくTシャツを購入する場合、環境負荷が少ないものをどう選べばいいか」についてお伝えしたいと思います。