2023/02/14 17:33
前回の記事で、Tシャツを買うときは「商品の作られ方を見よう」ということで、オーガニックコットンや再生コットンを選びましょう、とお伝えしました。
今回は、再生コットンについてのお話です。
<再生コットンってなに?>
再生コットンは、工場でコットン製品を作る時に出たハギレや落ちわたを集めて、粉砕、綿くず状にし、それをもう一度コットンの糸に撚り直したもののことです。
すでに染色されたものが原料なので、改めて染色する必要がなく、使う水の量も最小限で済みます。繊維のかたまりが作り出すポコポコとした独特の風合いと、素朴な色合いが魅力です。
再生コットン、リサイクルコットン、サステナブルコットンなどと呼ばれています。
環境省によると、衣類が作られるまでに発生するCo2排出量の45%が原材料の調達によるものだそうです。一般のコットン製のTシャツよりも、オーガニックコットンや再生コットン(を含む再生原料)を使ったTシャツを選ぶことで、環境負荷を減らすことができるのです。
<再生コットンのデメリットは?>
・お洗濯の段階で多少しわになりやすい
・染色をしないので、生成りやグレーが多く、色のバリエーションが少ない
・独特のポコポコした風合いに好き嫌いがある
再生コットンと新品のコットンで、お肌へのやさしさや品質に差はありません。
<再生コットンのTシャツはどこで買えるの?>
今では再生コットンのTシャツを目にする機会が増えてきていて、無印良品、ヘインズ、パタゴニア、アディダス、H&M、イオンなどで購入することができます。
また、ユニクロを含む世界のアパレル大手39社が、2025年までにコットンの調達を100%サステナブル(持続可能)なものにするという約束に署名しています。今後、再生コットンTシャツはさらに身近なものになりそうです。
再生コットンTシャツの価格は、新品のコットンとほぼ同じ。オーガニックコットンはまだまだ値段が高くて難しいという人も、再生コットンならば手に取りやすいのではないでしょうか?
あなたの好きなブランドは、再生コットンのTシャツを作っていますか?もしまだないようであれば、そのブランドにサステナブルなTシャツを作ってもらうよう、声を上げてみましょう。消費者が関心を持てば、企業は動きます。きっと未来は変えられます。
企業に声を上げることについては、次の記事でお伝えしたいと思います。
廃棄物が新しい商品になる「アップサイクル」で作られた再生コットンTシャツは、作り手の技術と想いがこもった付加価値商品であり、わたしたちが無理なく環境を守ることができる方法といえます。これからますます普及していくことを願っています。