2023/09/06 23:48
Tシャツとは対極のお話になりますが、時々着物を着ています。
・初詣
・ちょっと高級な外食の時に元気があれば
・コンサートに行くときに元気があれば
・夏まつりに元気があれば(浴衣)
ということで、多くて年に3回ぐらい。私の持っている着物はすべて母と祖母から譲り受けたものですが、多少の流行りはあるものの、年代物でも古臭さを感じないところが着物の良いところだと思います。
先ほど「元気があれば」と書いたのは、着物を着るのがとにかく大仕事だからです。私が不慣れなのもありますが、着付けに時間がかかるし(早くて20分)、あれこれ巻いたり締めたり結んだりするのに相当の力がいります(爪が欠けることも)。着た後も、着物の陰干しやら各種小物の洗濯やら、とにかく作業が多い。よほど「よし着るぞぉ!」と気合を入れないと着られません。
そんな先日、着物の通販サイトで「Tシャツ襦袢」なるものを見つけました。
襦袢とは、着物の下に着るインナーのことで、白い襟がついています。着物の下に襦袢を着ることで、二枚の着物を重ね着しているように見えます。インナーとは言え、襦袢は着付けのベースとなる重要なアイテムです。襦袢の段階で襟の位置や形をしっかり整えておかないと、上に着物を重ねたときにシルエットが決まらず、「きいーっ!」と叫んで一からやり直すことになります。
私にとって、襦袢を着るうえで一番難しいのが、衣紋を抜く(うなじを見せる)ところです。抜きすぎてもだらしないし、抜いていないと首が詰まった感じで無粋になります。しかも、襦袢の段階で衣紋を絶妙な角度で抜いたつもりでも、着付けを進めているうちにずれてきて、気が付けば襟が詰まってきたりします(つまりやり直し)。
私は本当の襦袢ではなく、衣紋抜きがラクな「き楽っく」という特殊な長襦袢を使っていますが、今回見つけた「Tシャツ襦袢」は、なんとその上を行く便利なアイテムです。
前開きTシャツ襦袢 Legrand(ルグラン)
https://kururi.net/c/kururi/kururi_legrand/50112990003201
写真のとおり、前開きのTシャツに着物の襟がついていて、襟を合わせてスナップボタンで前を留めるだけで、勝手に襟の形が決まり、衣紋がきれいに抜けてくれるそうです。もちろん、上に着物を重ねてしまえばTシャツとは分かりません。
半襦袢なので、下に裾よけを履く必要がありますが、肌着や長襦袢を着けなくて良いのは画期的だと思います。Tシャツ素材なので汗を吸うし、着付けはものすごく楽になるし、締め付ける紐が一本少なくなるし、お洗濯も簡単だし、良いことづくし。
こんなに簡単に襦袢が着られれば、着付けに対する「時間がかかる」「うまくいかない」「苦しい」「疲れる」が払しょくされて、着物を着る機会が増えそう。ぜひ試してみたいです。
しかし、定価11,000円は高いなぁ。着物関連グッズってどうしてこんなに高いのでしょうね。洋服並みのお値段で着物や関連小物が買えるようになれば、それこそTシャツ感覚で着物が着られるようになれば、もっと着物人口が増えそうなのになぁ。