2023/12/08 11:12
国際宇宙ステーション(ISS)で、宇宙飛行士がどんな服を着て過ごしているかご存知ですか? 宇宙飛行士が着る服は、打ち上げ時と帰還時に着る特別なスーツ以外は、私たちが地球上で着ているものと同じで、NASAやJAXAから支給されるそうです。 地球上と同じ衣類とはいえ、ISSに搭載するにはいくつかの基準が設けられています。 無重力状態では、筋力が著しく低下してしまうため、宇宙飛行士は毎日筋トレをしますが、汗は地上と違って流れ落ちず、肌表面に張り付いてとても不快なのだそうです。そのため、ISSで着る服は吸水・速乾性に優れた素材でなくてはなりません。 また、ISSでは洗濯をしません。持っていく服の数も、シャツなら15日に1枚、下着は3日に1枚と決められていて、頻繁に着替えもできません。そのため、どうしても臭いが問題になるそうです。そこで、宇宙で着る服には優れた抗菌・消臭機能が必要となります。 こういった機能や着心地など、JAXAの厳しい基準をクリアしたものが、民間企業からの提供品としてISSに搭載されることになります。過去には、BEAMSとのコラボウェアもあったそうですよ。 ちなみに着終わった服は、物資を運んできた補給船に積み込み、大気圏に再突入するときに燃え尽きます。 今日は、2023年以降、宇宙飛行士がISSで着用予定のTシャツを3つご紹介します。 <ヒダマリ スペースドライウェア> https://www.hidamarihonpo.com/jaxa/jaxa.html 薄手の鹿の子織りで二重構造になった「ひだまり®」素材のTシャツとショートパンツ。吸水性に優れていて、運動中の汗による不快感を和らげてくれます。また、銀イオンの入った抗菌性能の高い糸でできており、臭いの問題にも対応しています。こちらは一般販売もされています。 <ヒダマリ チョモランマ8848> https://www.hidamarihonpo.com/shopping/item.php?CD=QMS921 こちらは、「ひだまり®」素材でできた長袖Tシャツとタイツです。エベレスト登山隊にも採用されている素材で、汗をよく吸ってくれるほか、繊維の空気層が身体を冷えから守ってくれる、とっても暖かい高機能ウェアです。こちらもオンラインストアで購入可能。レディースもあるので、超寒がりの私は興味津々です。 <トリポーラス スペースQOLシリーズ> https://humans-in-space.jaxa.jp/biz-lab/med-in-space/healthcare/cpi/detail/003225.html 宇宙飛行士の生活の質を上げるために開発されたリラクシングウェアのTシャツ・ショートパンツ。長袖・ロングパンツもあります。トリポーラスとは、米の籾殻から作られたサステナブル素材で、抗菌・消臭機能に優れています。衣類を頻繁に取り換えられない宇宙空間でも清潔を保ち、臭いを素早く消してくれます。心地よい手触り、フラットな縫製、動きやすい設計、気分が上がるスタイリッシュなデザイン、ウェストの調整もできるなど、細部にまでこだわりが詰まっています。残念ながら、こちらは一般販売されていないようです。 幸福堂のある京都市は、夏の暑さも冬の底冷えも厳しい地域です。吸水・消臭素材や暖かい素材は、宇宙のみならず、京都市でも重宝すること間違いなし。実際に買えるものもあるので、袖を通してみて、「これと同じものがISSに行ったんだぁ」なんて宇宙に思いを馳せてみたいものです。